活動報告

第17回セミナーを開催しました

2023年09月27日 お知らせ セミナー

令和5年9月27日(水)、福岡市内で第17回広域行政セミナーを開催したところ、約350名の方々に参加いただきました。


はじめに、主催者挨拶として、藏内 勇夫 会長あいさつ
「九州の自立を考える会では、設立以来、九州の一体的かつ自立的な地域振興と成長発展に向けた政策の調査研究活動を続けて参りました。

当会がコロナ禍の経験を踏まえ、新たな柱としている「ワンヘルスの推進」については、ハワイ大学と福岡県でのMOU締結やアジア獣医師会連合(FAVA)ワンヘルス福岡オフィスの開所など、様々な活動を行っています。

また、福岡県では全国初の「ワンヘルスセンター」の整備に向けた取り組みを進めています。これは、福岡県がワンヘルス推進基本条例をつくり、この条例によって知事が英断を下し、家畜衛生保健所をワンヘルスの総合的な衛生所として動物保健衛生所を開設することができるようになりました。このことにおいて、すべての動物を検査、サーベランスすることができるようになります。全国で初めてこういった研究所ができる、これはまさしく我々が長年培ってきた地方分権の大きな成果だと思っています。
我々は、これからも、国を支えるために、九州が一つになって真っ先に取り組むことができる研究をしてまいります。

九州北部豪雨で被災した日田彦山線の復旧復興支援にあたり、8月28日には、日田彦山線BRTひこぼしラインが開通しました。県議会の中に、松本國寛自民党県議団会長(当時)を座長とする検討委員会を作り、各会派の代表者の方、また九州の自立を考える会の役員の方々と協議をいただいて、日田彦山線沿線地域振興基本計画を取りまとめた成果だと思っています。

そして先般、トヨタ自動車の本社に視察に伺った。自動車を作る会社が、今は大きく変わり、水素燃料電池等のエネルギーを作る会社に変わっています。この水素燃料電池において、トヨタと福岡県、そして九州電力等が一緒になり、この日田彦山線ラインでバス実証実験を行うことになっています。これも、我々が推進してきた一つの政策が実現をしたということです。

今後とも、適時適切な政策提言を行っていく決意であり、九州のさらなる成長発展に努力を重ねていく所存であります。会員をはじめ、皆様のご協力なくしては、この自立の会も大きく前に進めることはできません。今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。」


来賓を代表し、香原 勝司 福岡県議会議長あいさつ
「藏内勇夫会長のお力添えと松本國寛議員が座長を務められた九州の自立を考える会の九州の成長戦略に係る政策提言は、政策の基盤であり、我々県議会議員のバイブルとなっています。我々の一つの大きな目標である感染症について、アジア新興人獣共通感染症センター(仮称)をこの九州に誘致をしていくということを掲げています。九州議長会において、取りまとめを行う際、今日お越しいただいている長崎県議会の徳永達也議長が、本当にお骨折り、そしてご協力いただき、今回すべての九州の県の賛同のもと、国にセンターの要望をすることができました。九州大学、アジア獣医師会ワンヘルス福岡オフィス、そして福岡県が一緒になって、ワンヘルスにしっかり取り組んでいくことが重要であります。」



次に、服部誠太郎 福岡県知事あいさつ
「8月28日、日田彦山線BRTひこぼしラインが開業しました。自立の会の皆様方には、現地に足を運んでいただき、住民の皆様方と車座でしっかりと話をしていただきました。このことで、地元の皆様方のご理解を賜り、この日田彦山線が、BRTという新しい交通システムに生まれ変わることになりました。今後、多くの皆様に利用してもらえるよう、県では、路線検索から予約、決済までスマートフォン一つで行えるMaaS、この実証実験にも取り組んでいるところです。しっかりと、末永くこのBRTひこぼしラインが、皆様方に愛される路線となるように努めてまいりたいと思います。

また、ワンヘルスについて、「FAVAワンヘルス福岡オフィス」とみやま市に整備を進めている「ワンヘルスセンター」がしっかりと連携を取って、ワンヘルスアプローチによる調査研究、データの集積、専門人材の育成を図っていきたいと考えています。
そして、感染症のリスクが非常に高い、アジアエリアに近い我が九州に、アジア新興・人類共通感染症センター(仮称)をなんとしても早期に誘致をしなければならないと思っています。


講演では、九州大学 総長 石橋達朗 氏から「総合知で拓く未来社会ー 九州から日本、そして世界へ」との演題でお話しいただきました。
九州大学が2030年に目指す「総合知で社会変革を牽引する大学」に向けた取組について、水素や風力などの再生エネルギーをはじめ、医療や環境・食料など多分野にわたる研究状況、それらの研究成果の社会実装、新たなイノベーションの創出を担う人材育成のお話を非常に丁寧に分かりやすくご講演いただきました。
(石橋総長の講演内容は会員専用HPで公開予定です)




閉会にあたり、吉村 敏男 副会長あいさつ
「九州の自立を考える会は、2011年に地方分権改革の1丁目1番地としてスタートしました。その後、2013年に、九州の成長戦略に対する政策提言を行い、観光振興や、スポーツの振興などに取り組んでいます。
8月に開業した日田彦山線BRTひこぼしラインについて、藏内会長たちから簡単に報告がありましたが、現在、全国のJRが赤字ローカル線において、この存廃問題が大きな課題を抱えています。県、関係自治体、そしてJR九州、3つの関係団体だけですが、この難しいパズルの完成に導いていただいたのが、藏内会長であります。
さらに今、私どもは今、ワンヘルスの取り組みに全力を挙げています。今回のこの3年に及ぶコロナの世界的な影響を考えると、我々の生活の中で、人獣感染症を抜きに、今後の生活の展開は考えられません。それを考えると、やっぱり人獣感染症の解決に向き合うワンヘルスの取り組みは、緊急の課題だと思います。それを世界に発信をしていく、そのど真ん中にいるのが、藏内会長であり、九州の自立を考える会だと思っております。」

主催者挨拶を行う藏内勇夫会長

来賓挨拶を行う香原勝司議長

来賓挨拶を行う服部誠太郎知事

講師:石橋達朗 総長

会場の様子

閉会挨拶を行う吉村敏男副会長

左から、服部知事、藏内会長、石橋総長、秋田議員

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