第13回セミナーを開催しました
2017年10月13日 セミナー
開会に当たり、原口 剣生 副会長が「私たちは、より良い県政、安心・安全なまちづくりをしていくためにこのセミナーで勉強し、もっともっと福岡県を発展させていかなければならない。そして、地方創生、地方分権に向かって考えていかなければならない」と挨拶しました。
また、藏内 勇夫 会長が、「わが国は明治以来、右肩上がりで人口が増え、財政規模が膨らんできたが、急激な少子化、人口減少により、大きなパラダイムの転換期、分水嶺を迎えている。これからは効率のいい地方自治あるいは行政をつくり上げていかなければならない、新しい国の形を築かなければならない。今回のセミナーを契機に、さらに九州の成長戦略を見つめ、努力を積み上げていきたい」と挨拶しました。
来賓を代表し、樋口 明 福岡県議会議長からは、「九州の自立を考える会の皆様には、九州の活力ある発展と真の地方分権の実現のため、日ごろから積極的に活動を展開されておられることに深く敬意を表する。九州の成長戦略に係る政策提言にあるとおり、九州各県と連携しながら、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」、「明治日本の産業革命遺産」の魅力を発信し、地域振興、地域の活性化につなげていけるよう取り組んでいく」との挨拶を頂戴しました。
次に、小川 洋 福岡県知事からも、「地方創生の基本的な考え方は、誰もが住みなれた地域で働き、安心して子どもを産み育てることができ、長く元気に暮らしていける、そのような地域社会をつくっていくことと考えている。その中で、一番大事な課題は、『魅力ある雇用の場の創出』である。地域のみんなで知恵を出し合って、それぞれの地域を元気にし、この福岡県、九州全体、そして日本の国を発展させていきたい」との挨拶を頂戴しました。
講演では、岩手県知事や総務大臣を歴任され、現在、野村総合研究所顧問の増田 寛也 氏から「地方創生~九州自立のために~」との演題でお話いただきました。講師は、九州の現状について、「全国の都市を成長可能性(潜在力)、都市の魅力や産業創発力を示す総合力でランキングしてみると、九州の各都市が随分と上位に入っている(例えば、潜在力で福岡市1位、鹿児島市2位ほか久留米市、宮崎市及び熊本市が、総合力で福岡市2位、鹿児島市5位ほか久留米市、佐世保市が上位10位以内)。九州は各都市が非常に元気で各地域の核となる力を持ちつつ、九州全体として一つの区域をなしている。こんなところは他にはない」と評価される一方で、「人口が増えている福岡市でさえ東京には負けており、若年層が東京圏へ転出している」と指摘され、人材還流状況や県外居住者の意識調査等のデータを踏まえ、転出前に地元企業を知る機会があるとUターンの可能性が高くなることから、企業見学・職場体験等、もっと積極的に20代の人たちに働きかけるべきと提言されました。また、東京一極集中を是正するため(九州など)各地域で自治体同士が圏域を構成し、東京のあり方、各圏域のあり方のビジョンを創っていく必要がある等の話もありました。
閉会に当たり、吉村 敏男 副会長が、「今回のセミナーは、私どもが目指している方向をまさに補強し、取り組みに非常に深みを与えるような、示唆に富んだ内容だったと思う。改めて心から感謝申し上げたい」と挨拶しました。
閉じる